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IV−(4) 質疑応答

 

[質問1]

最近、市民オンブズマンが地方公共団体の官官接待等について追求し、是正運動を展開しているが、公的オンブズマン、行政苦情救済の機能との違いについて、どう考えるか。

 

[答]片岡寛光(早稲田大学政治経済学部教授)

オンブズマンという言葉は、スウェーデンでは普通名詞であって固有名詞ではない。スウェーデンには政府から任命されたオンブズマンがいるが、それだけがオンブズマンというわけではなくて、いろんな人たちがそれぞれオンブズマン的活動をしている。人の問題を仲介して解決してあげるような人が一般的にオンブズマンと呼ばれている人である。日本においては、ここにおられる川崎市代表市民オンブズマンの先生は、川崎市が公的な制度として設置したオンブズマンの先生である。

今、私どもがいちばん目にするオンブズマン活動というのは、民間の自発的な団体の活動であって、自発的な活動は、それなりにわれわれ国民が主体的に生きていくために重要な役割を果たしているわけである。すべての人間が責任を負って社会人として活動していくという観点からいうならば、われわれに分からないことがあれば、それだけわれわれが主体的に自由に行動する範囲が狭められていくわけであるから、われわれの知らないことがあれば、情報公開システムを使って官官接待等のそういう問題の実態を明らかにしていくということは、おそらく、そういうオンブズマン活動をしている方々の市民としての責任感からやられている役割であろうかと思うわけである。

これは、それなりに社会的に大変重要な意味を持っているというふうに私は認識している。しかし、これは、あくまでもボランタリーというか市民としての自発的な任意の活動であって、政府が任命するオンブズマンあるいは市町村が任命するオンブズマンというものと、その性格は自ずから異なってくるということは言うまでもないことであって、政府が任命するオンブズマンが政府と国民との間に発生した問題を簡易迅速な形で解決するという場合と、市民自身が行政に対する参画というものを強めていく一つの手段として持っていく場合とでは、言葉は同じであっても、その持つ意味は自ずから違ってくるというふうに私は理解している。

 

[質問2]

全国的に市民オンブズマンが活躍している状況の中で、行政相談委員の影が薄くなっていなか。

 

 

 

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